インタビュー
7月特集【前編】時代を超える、変幻自在の投資術「ナチュラル・ボーン・トレーダー」~斉藤正章インタビュー~
──システムトレードを行っていく上で大切なことはありますか?
こ
れはシステムトレードに限った話じゃないと思いますが、投資でしばらく上手くいかない期間があると、運用ルールを変えてしまう人がいます。特に裁量トレー
ドで売買を行う人はその傾向が強いかもしれません。システムトレードは、一時的に負けが込む時期があります。その時期でも、疑うことなく続けられるかどう
か。そこで「忍耐強さ」という性格的な部分が出てくるでしょうね。
──そこでじっと耐えて、やり方を信じることが大事だと。
そうですね。やはり長期的に見ることが大事だと思います。
短期的な利益で見てしまうと、精神的に厳しいかなと。
──ちなみに「長期的」とはどれくらいの期間ですか?
私
の場合だと1年単位ですね。基本的にはマイナスを出さないというのが一番の目標です。そして、その範囲内でどれだけの安定性を出せるか。年単位のマイナス
は問題外ということになります。あと、週単位、月単位となるとどうしてもマイナスが出ることはあるのですが、いかにしてそれを出さずに安定した運用をする
ことができるか。その部分を研究して、そこを気にしながら運用ルールを作っています。
──執筆活動・セミナーなど多忙な日々を送られていますが、一日のどの時間を使って株式投資の研究をしているのですか?
最
近は忙しくて分析に割く時間がなかなか取れないのですが、どこかで丸一日ずっと検証・分析を行うことで不足分を補うことができます。私の場合、すでに自分
自身で売買するためのルールはできているので、それにプラスアルファをするつもりで研究しています。自分自身で運用するルールが確立されているからこそ良
いと思うんです。まずは自分で売買するルールを作ること。そこが投資をしていく上で大事なことですね。
──株で負けてしまっている人は、「売買する上での自分自身のルール作り」が欠けているのでしょうか?
こ
れはふたつあると思います。ひとつは、先ほど言ったような「売買する上での自分自身のルール作り」ができていない人。そしてもうひとつはある程度のルール
を持っているけど、「ルールそのものが正しくない」という人です。おそらくほとんどの人がそうなんじゃないかなと思います。
──ルール作りができていない人の原因はどこにあるのでしょうか?
株
式投資に関して流れている情報をすべて鵜呑みにしてしまうことに問題があると思います。流れている情報すべてが有用であるとは限りません。全員が全員同じ
ことを言うなんてことはまずないですし、自分自身のルール作りができていないと、そういった情報に左右されてしまうので毎回違う理由で投資をすることに
なってしまいます。
──運用ルールがしっかりしていて、そういった情報に左右されにくいのがシステムトレードの特徴でもありますね。
そうですね。そういった意味ではシステムトレードは全く根拠のない投資手法と比べればずっと優位性があるのかなと思います。
──ここ数年、システムトレードがブームになっているのもそういった背景が関係しているのでしょうか?
2006
年ごろからはじまった株価の大暴落も関係しているでしょうね。極端な話、相場が良ければ何をやっても儲かるのでどんな投資法が良いとか悪いとかは、あまり
成績に関係ないと思います。ただ、ここ数年相場が一気に悪くなったことで損をした人が多かったため、システムトレードが多少ブームのような形になったのか
もしれませんね。
──多くの投資家が損を出す一方で、斉藤さんは昨年の運用成績もプラス計上でした。
マイ
ナスになったものとプラスになったものは当然あるのですが、それこそ「逆張りルール」だけだとかなり厳しい目にあった人もいると思うんです。そうではなく
て、たとえば商品も「株」と「日経225先物取引」などに分けて運用して、その中でさらに複数のルールで運用することでトータルでの利益を出す。それが重
要なんです。
──投資をする側の頭の柔軟性も問われますね。
そうですね。ひとつのルールだけで運用する
と、どうしても成績が落ちこんでしまう時期があります。どんなルールであっても常に右肩上がりというわけではなく、デコボコしながら上がっていく。失敗す
るときは、そのデコボコの部分で大きくやられてしまう。こういったパターンはよくあります。そのときに「このルール、間違っているじゃないか」と思わず
に、トータルで収益を出すための新たな運用ルールを考えていくことが大切です。
次回後編は7月15日掲載!!
システムトレーダー育成の活動やについて、
斉藤氏ご自身についてや、今後の展望などお伺いします。
斉藤正章(サイトウ マサアキ)
200万円を3年間で1億円にした個人投資家。
SEとしてのスキルを活かした、システムトレードを得意とする。
逆張りの売買ルールは、過去22年間にわたり有効に機能している。
システムトレードに関する著書も多数出版。
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