インタビュー

金融危機特集【3】山根亜希子氏に聞く

2009.03.09[インタビュー | 特集]

―――たくさん投資に興味ある方がDI-VE読者にはいますが、その方たちにも色々な層が居ると思うんです。上級者も居れば、はじめてみたいなと思ってる方も。そういう初心者の方に伝えるメッセージはありますか?

通貨は絞ったほうがいいですね。
それと、色々流行ってるんですけど、システムトレードとか。
そういうものって意外にうまくいかないんですよね。なぜかと言うと、過去データがないんですよ。
こんなひどい物価ともなると。
数値解析っていうのは過去データと同じような動き方をしてくれたときに、うまく行くやり方で、こんなひどくなってくると逆に裁量トレード、危ないと思ったら逃げる。
相場が安定してきたら、システムに頼る方法もいいと思うんですけど。
ようは、今までおきたことがないデータを、自動システムトレードがうまくまわせるはずがないと思うんです。


―――中級車上級者に向けるメッセージをお願いします。

逆に動きがあるので短期売買派にはチャンスでもあるので、上がっても下がっても動いたらとるんだというスタンスが大切だと思います。

―――山根さんがFXを始められたのは、仕事をしていないときだったということですが、始めたきっかけというのは?

株をやりたかったんですけど。
株はまとまったお金が必要なんですよね。
FXのほうが少ない資金で出来たので、始めました。

―――始めてから稼げるようになるまではどれくらいの期間がかかりましたか?


やっぱり一年くらいはかかりました。
儲かるときもあったんですけど、強制決済にもあったりしたので。
儲かっては損しての繰り返しで一年くらい経過しましたね。

―――その中で沢山勉強して得たものと失ったものがあると思うんですけど、失った資金より得たものというのは何がありますか?

意外に本に書いてあることはそのままやったら利益にならないっていうことです。
最初のときって、本とかなかったので、自己流でいろんなことを試したんですね。
あとから本を読むと、その中には投資ではやってはいけないことが沢山あったのですが、私的にはそれをやったほうがうまくいっていました。
他人がやっちゃいけないといってることを鵜呑みにしないで自分で試してみて、本当に自分もうまくいかないのであればやめればいいし、うまくいくものであれば自分流のトレードにどんどん入れていったほうが利益になります。

―――実践してきたテクニックは他のサイトなどで販売されているDVDとかの中には入ってるのですか?

初心者向けのものが多いので、簡単なこういうことしますというものはあるんですけど、投資をやってない人に、あまりにもマニアックなことを説明しても分からないので、大体のやり方を説明しているようなものが多いです。

―――今までの経験の中で、これはやっちゃいけなかったなっていうのは?

資金量を考えないことですね。
下がっていって買っていくのはいいんですけど、計画的に自分の資金がこれくらいだから、これ以上持ったら危ないって言うのをちゃんと分からないで、そろそろ下げ止まるだろうという変な予想のもと買っていくと、もう一段どんと下げたときに全部飛ばしちゃう。そういう経験から、一番得たのは、計画立ててどれくらいの資金力があって、自分のできる範囲でやろうという、考え方ですね。

―――逆に、山根さんしか知りえないというか、私はこうして儲けたんだって言うアクションはありましたか?

私はどちらかというと、損切りしないほうなんで、バシバシ損切りしながら資金を増やせるのが、よくわからない。
リアルタイムトレードの場合は、まずいというのは感覚的に分かるので逆にいきだしたと思ったら切れるんですけど、見てないところで指値とか逆指値とか使ってやる場合、トレンドラインという時間とともに、レートが動いてゆくじゃないですか。
そしたら当初計算していたはずが予想外のところで予想外の値段でヒットしちゃってというのを考えると、機械的な損切りは、どうやっているのかなと、不思議になることがあります。

―――今まで、はじめて投資をされる方に一番多く聞かれる質問というのは?

「レバレッジは何倍ですか」

―――それは自分が何倍にすればいいですかという質問でしょうか?

そうですね。一般的にどれくらいのレバレッジだと安全なのかという質問だと思うんですけど、やってないから全然イメージがつかめない。

―――資金力もあると思うんですけど、一番初心者が陥りやすいレバレッジの危険性みたいなもので感じたものって何がありますか?

私はハイリバレッジの会社も使い勝手はいいと思うんですよね。
でもそれは自分でリスクコントロールが出来る場合はいいと思うということです。
それが自分でリスクコントロールできない状態で、ハイレバレッジの会社を使っちゃうと、自分のレバレッジが計算できないために、危ない取引をしてしまうことになります。

チャート(イメージ)

―――儲かればいいけど落ちたときに大変なことに。ハイリスクを犯している初心者の方、ハイリスクだと分かっていない方というのは、まず何がわかっていないと思いますか?

まずやったことがないから、相場がどれくらい動くか。一日でどれくらい動いているかという感覚がないので、いくらで買ったものが、明日明後日にまさか強制決済になるとは思わなかったということです。
あともう一つは、会社が提示するレバレッジの意味と、投資家自身が認識するレバレッジの意味って違うんですね。
銀行からみた預金と、私たちから見たお金の入る出るっていうのは逆になるんですね。まさにFXというのもそうで、FXの会社が言ってるレバレッジの意味を、投資家がストレートに受け止めちゃうとすごく危険である。
レバレッジは、ポジション立てるために必要な最低金額を言ってるだけなんですね。
でも私たちは余剰金を積んでおかないと相場って常に変動しているので、ポジション立てた瞬間にアウトですよね。200倍とかでポジション立てちゃうと。
なのにわかってないから、1万円で1万ドル買えるっていうので、投資信託なのに1万円入れて1万ドル買って、瞬時強制決済買って、いつも強制決済にあってしまうんですという相談をされた方がいて、まったくわかっていない。
ただ、確かに会社側の説明だと、そう勘違いする方が増えて当然ですよね。

―――やっぱりFXの会社の方が、お客様の資金をとりたいという一心ですすめているのでしょうか?

もしかしたらそうかもしれないし、彼らは金融のプロだから、まさかお客さんがそういう意味でとってるとは思わないのかもしれない。
投資信託に入れる1万円とFXの証拠金1万円を同じような感覚でとらえてるということを会社の人が分かっていないのだと思います。

―――一FXだけではなく投資において一番気をつけるべき点というのは?

投資の世界というのは、本当のところ会社とかは説明してくれないんですけど私たち日本人は世界一サービスの良い国で育ったもので、製造業なんかはものすごく製品に対する責任をとらされるんですよね。
ちょっとしたことの説明が抜けてるだけで、お前のところの商品は欠陥で事故がおこった、30年前のストーブで事故が起こったら、本人の使い方の問題だと思うんですけど、それも修理してくれるようなありがたい国で育ってるために、そういうもんだと思ってるんですね。
しかし、金融商品というのは、あくまでもこんなもんですよっていう説明しかしてもらっていなくて、使ってみてどうなるかっていうのは、その人の使い方次第になっちゃうので、その辺りもう少し投資家自身も勉強しないといけないと思います。

―――まずリスクをみて自分にあってるかどうかを確実に分かってからはじめるという。

そうですね。

―――難しい質問かもしれませんが、2009年の一年を通しての日経平均の株価のレンジ予想(?)というのはどれくらいになると思いますか?幅ですね。

そうですね、1万円超えることは厳しいと思うので、上は1万円くらいまでで、下は5000円とか行くんじゃないかと。

―――ということはまだまだ、決済が今月末に出て、たぶん各社かなり厳しい業績を予想されてそこでまたこう落ちてゆくという予想だと思うんですけど、そこでの円相場の予想レッジって言うのはどのくらいでしょうか。ドルに対して。

ドルも100円超えるのは相当厳しいので90円台、80円台を中心に、もしかしたら95年につけた79を割ってくる。
その時、日経平均も5000円くらいに落ち込む。

―――その79円に達したときに、投資をする方にとってはチャンスだと思いますか?

そうですね。逆に思いっきり円高になったってことは、暴落地はないわけですから。サブプライムの前に始めるより今の相場に飛び込むよりましですね。

―――なるほど。底から始まるという。ところで、今一番質問されることで多いのは?


円高がどこまでいくんでしょうって言うのが多いですよね。
始めようと思ってても、結構今下がってるから恐いから、資金持ってるんだけど、どの程度ポジションもっていいのかもうちょっと様子見たほうがいいのか、それとも今がチャンスなのかって言うのが皆さん気になってるみたいですね。

―――回答するときに、何を気をつけて答えてるんですか?

今回まだ為替介入をやってないんですけど、前回円高が止まったときは為替介入をやったんですね。
で、オーストラリアとかやってる国もあるんですけど、日本はやってないということは、政府自身がアメリカとかヨーロッパと、今の水準でもしょうがないという合意がある程度できているってことなので
本当に円高止まるとしたら、介入するぞって、日銀サイドがそういうのが見えてきたらマーケットがこわばっちゃって、あんまり円高にのぼっていかない。

―――今の円高というのは日本にとって良い円高だと思いますか?

本当は日本は、産業をもう少し変えないといけないんですよね。
今あまりにも輸出業と製造業に頼り切っちゃってるから円高になったらダメなんですけど、本当は輸入品が安くなるはずだし、海外旅行も安くいけるので、本当はそっちのほうを活性化する政策をとれば
ある程度乗り切れるはずなんですが。

―――輸入に頼っちゃおうっていう政策だと。

そうですね。

―――投資を始めるときに、一番参考にしたものは?

当時FXの本なかったので、株の本ですね。ただ、テクニックチャートの見方は一緒なんですけど、FXにあるものと株式にあるものは違うので、株のやり方ではうまくいかないときがありました。

―――本に書いてあったりとか、ノウハウを見てるときに、応用しなければいけないというところが出てくると思うのですが、それに気がつける瞬間というのは、トレード中に気づくものなんですか?

そうですね。
ある程度中長期の流れというのがFXの場合非常に重要なんですね。
為替はサイクルがあるので。
株式はそういう中長期サイクルがあんまりはっきりしないので、だからもう少し為替をやる場合は中長期サイクル、数年サイクルとか数ヶ月サイクルをじっくり見る。

―――過去のデータも含めて?

そうですね。

―――本日は貴重なご意見をありがとうございました。




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